すべてに共通する目的
野球・ソフトボール選手にとって色々な場面での肩、体幹、および股関節における回旋運動は
全身の協調性を必要とします。
これらの動作を反復するために筋肉と関節構造、動作パターンの理解が必要になります。
さらに、守備や走塁範囲を爆発的に前後左右へ素早く移動しなければならないことが、
野球・ソフトボール選手にさらなる課題をもたらしています。
健康な選手にとって、ひとつの競技スキルにのみ集中して取り組むことは、
有益でも効率的でもありません。
したがって、エクササイズの構成を工夫し、目的のあるプログラムデザインを作成することが、
すべてのスキルを同事し進行的に、最も効率よく習得する上で必要になります。
トレーニングの漸進には類似の動作パターンを用いて、
各トレーニング段階における目標を達成するだけでなく、
更に上の段化へスムーズに移行するための準備も同時に行います。
しかし、これに固執せず、自身が指導する選手のニーズや目標に
最も適したエクササイズを用いて、独自のプログラムを作成することが推奨されます。
■戦略的なエクササイズ構成を考える上で約立つ考えかた
○自身のデータライブラリにあるエクササイズの一つに難易度のランクをつける、
または段階的な漸進方法を設定する
○各エクササイズが、バランス、アジリティ、筋力、爆発力、およびスピードのいずれかの
カテゴリに該当するかを見極める。
○漸進性と過負荷の原理に基づいて、指導する各選手のトレーニングレベルを決定し、オフシーズンとプレシーズンにおける各自の目標を設定する。
○自身が持つ情報とエクササイズのライブラリを駆使して、漸進性のあるコンプレックスサーキットを作成し、また、運動能力向上のあらゆる原則を安全かつ効果的に改善し続けられるよう、
多面的なアプローチを計画する。
○筋力向上やパフォーマンスにおけるここの成果に基づき、常に自身のエクササイズライブラリの研究、拡充、および再編集を行う。
■結論
特異的スキルの練習や、複数の活動および競技への参加によって運動能力は向上しますが、
競技力向上トレーニングを行うことで、パフォーマンスを最大限に向上させるために必要な
全てのスキルをさらに伸ばすことが可能です。
コアの強化はまず、股関節、体幹、および肩関節領域を含む多関節動作への漸進を伴います。
アイソメトリックは安定性の獲得を通じて達成され、これを基盤とすることで、さらなる能力の向上を最も効率的な形で周期的に起こすことができます。
ここでの課題は、従来のレジスタンスおよび爆発力トレーニングを通じて、最適なコアの機能の習得と
強化を行いながら、それと同時に、選手各自の筋力、爆発力、およびスピードを最大限に向上させることを目的とした、漸進的で競技特異的なトレーニングルーティーンを作成することです。
トレーニングの量や過負荷の調整だけでなく、エクササイズの戦略的な適用が必要です。
BASESの適用について、今後さらに評価が行われることが期待されます。
これと同様のアプローチを用いて、より安全で、個々の選手に合った投球および打撃トレーニングプログラムを作成することもできます。
1年間のサイクルを通じて、競技力向上のあらゆる原則に適切に対処していく方法を学ぶことが、
選手の健康と身体パフォーマンスを漸進的に向上させていくためのカギになります。
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